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神崎 恵さんに聞く、プレ更年期・更年期を健やかに美しく過ごすために大切なこと【中編(全3回)】

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月経や妊娠・出産、またプレ更年期・更年期におけるさまざまな症状といった女性特有の悩みに寄り添ってくれるのが、フェムテック・フェムケアアイテムです。なんとなく存在は知っているものの、使ったことはない方も多いのではないでしょうか?

今回は、内面・外面の美しさと健やかさを追求されている、美容家の神崎恵さんのインタビュー記事第二弾をお届けします。プレ更年期・更年期の症状が気になる女性に特に知っていただきたい、フェムテック・フェムケアアイテムについてお話を伺いましたので、これから訪れる更年期を心地良く過ごしたい方はぜひご覧ください。

なお、本インタビュー企画の第一弾では、女性が自身のホルモンバランスと向き合い、健やかに過ごすために大切な女性ホルモンマネジメント®について伺っています。プレ更年期・更年期の過ごし方に関する情報収集にご活用ください。

心身共に健やかに過ごすためにはフェムケアも大切

――プレ更年期を迎えられた現在、神崎さんはフェムケアを取り入れられていますか?

神崎恵さん(以下、神崎):はい、フェムケアアイテムはいくつか使っています。ただ、フェムケアは若いころから「取り入れたほうがいいな」と思って始めていたので、自分のなかで"プレ更年期"におけるさまざまな症状と"フェムケア"は紐づいていませんでした。
周りのお話を聞いていると、最近はホルモンバランスを崩している女性が増えてきたように感じるので、プレ更年期や更年期の症状に関係なく、もっと手軽に多くの方がフェムケアを始められるようになるといいな、と思います。

――具体的には、どのようなアイテムを使われているのでしょうか。

神崎:フェムゾーン(デリケートゾーン)用の洗浄アイテムや、吸水ショーツなどを使っています。特に洗浄アイテムは、普段のバスタイムで使うことができ、フェムケアが初めての方でも取り入れやすいのでおすすめです。フェムゾーン用のため刺激性が抑えられているので、ボディソープで洗うよりもご自身の身体をいたわることができます。
フェムゾーンを適切にケアして腟環境を整えることで、免疫力が高まるといわれています。プレ更年期や更年期の症状のみならず、婦人科疾患などの予防にもつながるので、多くの方にぜひ始めていただきたいと思います。

また吸水ショーツは、経血を吸収してくれるので、1日に何度もトイレに行ってナプキンを取り換える手間がありません。いろいろな製品を試して、自分に合うナプキンを探すストレスからも解放されます。
それに、吸水ショーツが活躍してくれるのは月経のときだけではありません。産後や更年期症状で経験された方もいらっしゃるかもしれませんが、軽い尿漏れの際も心強い味方となってくれます。

このほかにも、月経や更年期症状をはじめとする、女性の悩みに寄り添ってくれるいろいろなフェムテック・フェムケアアイテムがあります。女性として生きているなら、心地良く過ごすためにフェムケアは積極的に取り入れるのがよいと思います。

特別なことではなく、女性特有の不快感をなくしていく選択こそがフェムケア

――これから初めてフェムケアを始められる方も多いと思いますが、そのうえで知っておくべきことはありますか?

神崎:私が少し心配しているのは、「フェムケアは特別なものだ」という誤解をしてしまうことです。実際は特別なことではなく、心地良い日々を送るために誰でも始められることですので、そういった誤解があるともったいないなと感じています。

女性が心地良く生きるための選択肢の一つがフェムケアです。自分が生きやすいよう、心地良く過ごせるように環境を整えていくことは特別なことではありません。年齢に関係なく、すべての女性にこのような選択肢があることを知ってほしいと思います。

「実は不快に思っている」「なかったらいいな」と思われていることを一つひとつなくして、改善していくことが大事です。

――ハードルの高さを感じてしまっている人が多いのは、日本ではまだあまりフェムテック・フェムケアが一般的ではないからかもしれないですね。

神崎:そうですね。それでも、雑誌などで特集される機会も少しずつ増えてきたのは良いことだと思うのですが、今度は"フェムテック・フェムケア"という言葉が独り歩きして、かえって言葉とみなさんとの距離ができてしまっているようにも感じます。

アイテムに関しても、日本では国の認可がなかなか下りず、海外で生まれたフェムテック・フェムケアアイテムがあまり日本に上陸しないといったことがあるようです。認可が下りないことにはもちろん理由があるので、一概にそれが悪いことではありません。しかし、フェムケアそのものに触れる機会が少ないと、ハードルの高さや距離を感じてしまうことにもつながってしまいます。

たとえば海外には、身体に取り付けて軽い電流を流し、月経痛を和らげる機器があります。月経痛は女性特有のつらさですし、個人差も大きいので、早くそういったアイテムが日本に上陸して、一人でも多くの女性が月経痛の苦しさとうまく付き合えるようになるといいと思っています。

また、1、2年前にフェムテック・フェムケア関係のお仕事の場でお伺いしたのですが、腟に挿入して、性交渉によって出された精液を受け止める、綿棒のようなアイテムが世界的に売れているそうです。精液が下着についたり、日常のちょっとした動きで出てきたりすることを、実は女性たちがとても不快に思っているのが判明し、それがきっかけで生まれたのだとか。

このように、いつの間にか「当たり前」と思って我慢してしまっていた不快感や、小さなつらさが、実はたくさんあると思います。アイテムを使ったり毎日の過ごし方を工夫してみたりして、一つずつでもそのつらさを解決していけば、きっとご自身の心地良さにつながっていくはずです。

――神崎さんは、プレ更年期・更年期症状に悩まれている女性に、フェムケアの観点でどんなことを実践してほしいですか?

神崎:まずは、ご自身が「不快だ」と感じるものや、心地良くないものに気づいて、心地良くなれるように整えていくことが第一歩です。それこそがフェムケアだと思っています。

プレ更年期・更年期を迎えると、イライラや肌触りの不快さなどをより感じやすい状態になっている方も多いと聞きます。また女性は、女性ホルモンのバランス変化によって、同じ条件でも「この前は気にならなかったのに、今日はなんだか不快だなぁ......」と、感じ方も変わります。そういったご自身の状態に敏感になってあげるとよいでしょう。

そこから「こうしたら楽になるかも」「こういうアイテムを使ったらいいかも」と、一つひとつ選択していけばよいと思います。先ほど日本に上陸しているフェムテック・フェムケアアイテムが少ないとお話ししましたが、それでも、すでに日本で販売されているアイテムで良いものはたくさんあります。ご自身のお悩みに合うアイテムを選択していくことで、プレ更年期・更年期の気になるお悩みとの付き合い方がわかってくるのではないでしょうか。

フェムケアを始めて、プレ更年期・更年期の症状についての悩みとうまく付き合おう

いかがでしたでしょうか。
今回は、神崎恵さんにフェムテック・フェムケアの観点で、プレ更年期・更年期を過ごすコツについてお伺いしました。

フェムテック・フェムケアは日本ではまだまだ浸透しきっていませんが、特別なことではなく、女性が心地良く過ごしていくためにぜひ始めていただきたい考え方です。
「自分にとって何が不快かな?」「実は我慢していた、嫌なことはないかな?」とご自身の身体を見つめ直して、もし不快感が見つかったら、少しでもそれを軽減するための方法を試してみるのもよいかもしれません。

こちらの記事もぜひご覧ください。
神崎 恵さんに聞く、プレ更年期・更年期を健やかに美しく過ごすために大切なこと【前編(全3回)】
神崎 恵さんに聞く、プレ更年期・更年期を健やかに美しく過ごすために大切なこと【後編(全3回)】

(取材:吉原緑子 文:城下透子)



profile

神崎 恵(かんざき めぐみ)

神崎 恵 (かんざき めぐみ)

1975年生まれ。美容家。
美容誌をはじめ、多くの雑誌で連載を持つ他、企業のタイアップやイベントの出演も多数。また、コスメブランドのアドバイザー、アパレルブランドとの商品開発など活動の幅を広げている。3人の息子をもつ母として、日々の暮らしや美容情報満載のInstagramはフォロワー数63万人超え。現在は神崎美容塾の塾長として、後進の育成にも尽力している。書籍も数多く執筆し、著書累計発行部数は170万部を突破。
最新刊「一生もの基礎知識 美容の教科書」(講談社)が11月17日発売。

Instagram:https://www.instagram.com/megumi_kanzaki/
オフィシャルブログ:https://ameblo.jp/kanzakimegumi/

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