眠れない!寝付きが悪い!更年期の女性に多い「睡眠障害」の原因とは?

なかなか寝つけない、夜中に目が覚めてしまうなど、睡眠に何らかのトラブルを抱える人が増えています。眠りの浅い状態が続くと、仕事中にうっかりミスをするなど日常生活に支障をきたすことも...。
特に40代以降の女性は、更年期障害による自律神経の乱れなどから、睡眠障害になりやすいといわれています。睡眠障害の症状や原因、ぐっすり眠るための方法について、編集者/ライターのライラさんに教わりました。



【PROFILE】

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ライラさん(40歳)

医療・美容を多く手がける編集者/ライター。気になった健康法は試さないと気がすまない性質。「ストレスを明日に持ち越さない」をモットーに、日々体を動かすことを欠かさない。最近、ボルダリングに目覚めた。

40代から増える睡眠トラブル

早朝、出勤のために家を出たライラさん。マンションの入り口で、近所の奥さんたちが井戸端会議をしています。

ライラさん 「皆さん、おはようございます!今日はお早いですね」

ゆうこさん 「ライラさん、おはようございます。そうなんですよ。最近、朝早い時間に目が覚めてしまって...。みんなでそのことを話していたのよ」

ひとみさん 「私は寝つきが悪くて。夜は布団に入るんだけど、2時間くらいずっと眠れないの。朝もなんだかすっきりしないのよね」

けいこさん 「うちは認知症のおばあちゃんの介護をしているから、夜中徘徊するんじゃないかと心配で、夜に何度も起きてしまうのよ。ぐっすり眠れないのが悩みね」

ライラさん  「今は睡眠障害に悩む人が増えているの。女性ホルモンの影響から、女性のほうが睡眠障害になりやすいともいわれているのよ」

ゆうこさん 「そうなのね。しっかり眠れるようになるにはどうすればいいのかしら?」

ライラさん  「皆さんができるだけぐっすり眠れるように、睡眠障害の原因や症状と、良い睡眠をとるための方法を紹介するわね!」

睡眠障害、6つのタイプ

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厚生労働省が2016年に実施した「国民健康・栄養調査」の結果を見ると、20歳以上の男女で「睡眠で休養が十分にとれていない」と答えた人の割合は2割を超えているわ。つまり、5人に1人が、毎日の睡眠に不満を抱えているということよ。その中には、次に挙げるような睡眠障害の症状に悩まされている人もいるようね。



  • 不眠症:寝つきが悪かったり、寝ている途中で目が覚めてしまったり、十分な眠りを継続できない
  • 過眠症:睡眠時間は足りているはずなのに、日中に強い眠気が起きてしまう
  • 睡眠呼吸障害:睡眠中に呼吸が止まるなど、呼吸器関連の異常が起こる
  • 概日リズム睡眠障害:不規則な生活習慣により昼夜のリズムが逆転し、日中眠く、夜は眠れない
  • 睡眠時随伴症:睡眠中の異常な行動、寝言や悪夢、夢遊病など
  • 睡眠関連運動障害:睡眠中の足のけいれんや歯ぎしりなど



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対人関係や仕事のプレッシャーなどによるストレスでなかなか寝付けなかったり、花粉症などのアレルギーによって鼻呼吸ができなくなったり、カフェインのとりすぎや服用している薬の影響で眠りが浅くなったりするなど、睡眠障害にはさまざまな原因があるわ。夜勤が多い仕事など、生活リズムが狂いやすいライフスタイルによって、睡眠トラブルが起こることもあるわね。

睡眠をコントロールするメラトニンというホルモンは、年齢とともに分泌量が減ってしまうの。若いころに比べて睡眠時間が少なくなってしまうのは、避けられないことなのよ。特に40代以降の女性は、男性よりも睡眠障害になる確率が高いといわれているの。更年期に入ると、エストロゲンという女性ホルモンが減って、自律神経のバランスが乱れてしまうのがその理由よ。のぼせや発汗、動悸といった身体的な症状が、不眠の原因になることもあるわ。

理想的な睡眠時間は、7~8時間程度といわれているけれど、この時間にこだわりすぎるのも良くないわね。時間よりも睡眠の質が重要よ。なるべく熟睡できるように、対策をしていきましょう!

毎日ぐっすり眠りたい!睡眠障害への対処法

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一時的に眠れない状態が続くのであれば、睡眠習慣の見直しをすることでも対策できるわ。大事なのは、眠れないからといって無理に眠ろうとしないこと。「眠らなければいけない」というプレッシャーから、余計に眠れなくなってしまうの。布団に入って10~20分経っても眠れないときは、思いきって布団を出て、温かい飲み物を飲むなど気分転換してみてね。



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たとえ睡眠時間が少なくなってしまっても、朝はなるべく決まった時間に起きるのが大切よ。朝、太陽の光を浴びることで、メラトニンの分泌が止まって、体内時計がリセットされるの。日中に眠くなってしまったら、昼食後から午後3時くらいまでのあいだに20~30分昼寝をするのがおすすめよ。夕方以降の昼寝は夜の睡眠を妨げるから、なるべく避けたほうがいいわね。

もしも、十分に眠れず悩んでいるなら、病院や専門の医療機関を訪ねましょう。市販の睡眠薬ではなく、医師の診察を受けて、処方された薬を服用するようにしてね。

眠れないときのアルコールはNG!睡眠習慣の改善を

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人間の体は、体温が下がると深い眠りに入れるようになっているの。寝る前に、ぬるめのお風呂にゆっくり浸かるのも効果的よ。

ただし、眠れないからといって、お酒を飲むのはNG!アルコールには覚醒効果があるから、夜中に目が覚めてしまったり、眠りが浅くなってしまったりすることもあるわ。睡眠は日常生活にも影響が大きいもの。自分の睡眠状態を知って、睡眠習慣の改善をしましょうね!

※掲載している情報は、記事公開時点のものです。
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