乳がん検診は痛い?検査の種類と検診の流れをチェック

乳がんの正しい知識を広めることや、早期受診の推進などを目的として、世界規模で行われているピンクリボン活動。10月はピンクリボン月間となっており、各地で啓発イベントが実施されています。

自覚症状がほとんどない乳がんは、気付いたときには症状が進行していた...ということも珍しくありません。一方で、早めに発見し治療できれば、治ることの多い病気でもあります。早期発見のためにも、病院での定期的な検診は欠かせません。

そこで今回は、検診の種類や流れ、ポイントなど、乳がん検診の基礎知識について、医療・美容記事を多く手掛ける編集者/ライターのライラさんに教わりました。



【PROFILE】

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ライラさん(40歳)

医療・美容を多く手がける編集者/ライター。気になった健康法は試さないと気がすまない性質。「ストレスを明日に持ち越さない」をモットーに、日々体を動かすことを欠かさない。最近、ボルダリングに目覚めた。

自分の年齢や体質に合った乳がん検診を選んでいますか?

大学時代の友人・ミキさんと海へ遊びに来たライラさん。水着に着替えていると、隣から「あれっ...!?」という声が聞こえてきました。

ライラさん 「ミキ、どうしたの?」

ミキさん 「もしかして、これ、しこりかしら?触ると少し硬いような気がするの...」

ライラさん 「気になるなら病院で検査してみたほうがいいわよ。定期検診は受けているの?」

ミキさん 「昨年の人間ドックでは、何ともなかったんだけどね」

ライラさん 「乳がんの中には進行の早いタイプもあるし、人によっては、検診の方法が違うと見つかりにくいこともあるのよ」

ミキさん 「マンモグラフィは、痛そうだから嫌なのよね」

ライラさん 「乳がんは、早期発見が大事よ。安心して病院へ行けるように、乳がん検診について少し勉強しましょう!」

マンモグラフィ検査と超音波検査の違いとは?

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画像による乳がん検診には、マンモグラフィ検査と超音波検査の2つがあるの。まずは、この2つの違いについて、詳しく説明するわね。



マンモグラフィ検査

マンモグラフィ検査は、乳房専用のX線検査のことよ。板状のプレートで乳房を挟み、薄く引き伸ばすように圧迫して撮影するから、人によっては痛みを伴うこともあるわね。左右別々に、上下や斜めの方向から画像を撮影するわ。

マンモグラフィ検査は、乳房内に生じた石灰化を見つけることに優れているの。石灰化には良性と悪性があって、この検査はしこりとして触れる前の小さな石灰化の状態で見つけることができるから、早期の乳がん発見に適しているわ。

ただし、40歳未満だと乳腺が発達しているため、マンモグラフィでは乳腺の異常が見つかりにくいといわれているわ。また、高濃度乳房といって乳腺の密度が高いタイプの人は、画像が白っぽくなってしまい、乳がんの検出が難しいの。マンモグラフィ検査でうまく画像が撮れない人は、次に紹介する超音波検査を受けてみてね。

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超音波検査

超音波検査は、超音波を出す器具を乳房にあてて、はね返ってきた音波を画像にすることで、乳房内部を写し出すしくみよ。医師が器具を動かし、しこりを見つけた場合はその形状や大きさ、脇の下など、周囲のリンパ節への転移についても調べていくわ。繰り返しじっくり見ることで、わずか数ミリ程度のしこりを見つけることもできるのよ。 超音波検査は、針を刺したり放射線を使ったりしないから、体への負担が少ないのがメリットね。20代、30代は一般的に乳腺が多いから、乳房超音波検査がおすすめ。ペースメーカーをつけている人や、放射線を避けたい妊婦さん、授乳中のママも検査可能よ。

乳がん検診のポイントや流れ

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実際に乳がん検診を受けるときは、どんなことに気を付けたらいいのかしら?ここからは、検診を受ける際のポイントや、検診の流れについて紹介するわ!



検診のときの服装は?

乳がん検診のときは、上半身のみケープ状の検査着に着替えることも多いけど、病院によっては検査着が用意されていないこともあるわ。そのため、検診に行くときは、ブラウスにスカートなど上下分かれた服装が望ましいわね。 マンモグラフィ検査や超音波検査で写り込んでしまわないように、肩にかかる髪の毛は後ろでひとつにまとめて。ピアスやネックレスなど、撮影の邪魔になるアクセサリー類は外してね。指輪は写らないから、着けたままでOKよ。

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乳がん検診の流れ

乳がん検診を初めて受ける人の中には、「どんな検査をされるか不安...」と感じる人も多いはず。大まかな検診の流れは、次のとおりよ。

1. 問診

生理の周期や、妊娠・出産の有無、家族でがんになった人がいるかどうかなどを問診票に記入する。


2. 視触診検査

医師が乳房を観察し、左右の差がないか、皮膚にひきつれがないかなどをチェック。手で触ってみて、しこりや腫れがないか、乳頭から分泌物がないかなどもチェックする。


3. 画像検査(マンモグラフィ検査または超音波検査)

乳房専用のX線検査であるマンモグラフィ検査と、乳房に超音波をあてて、乳腺の状態を調べる超音波検査。いずれか一方、もしくは両方の検査を実施するのが一般的。


4. 精密検査

視診や触診、画像検査で疑わしいところがあれば、精密検査を行う。精密検査には、しこりに細い針を刺して細胞を採取する細胞診や、やや太めの針を刺して組織の一部を採取する組織診などがある。吸引した細胞や、採取した組織を調べて、良性か悪性かを判断する。

毎月のセルフチェックを欠かさずに!

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乳がん検診は、1年または2年に一度など、定期的に受けることが推奨されているわ。ただし、進行の早いがんもあるから、セルフチェックを怠らないように!下のチェックリストを参考にして、確認してみてね。 月に1回チェックしていれば、異常にも気付きやすくなるはず。もしも異常を感じたときは、すぐに病院に行って検診を受けましょう!



<見た目のチェック>

見た目のチェックは、お風呂場など大きな鏡に映して行うといいわよ。両腕を下げたまま乳房・乳頭を観察したら、次に両腕を高く上げて、正面・側面・斜めから乳房を観察してね。

□ 乳房の変形や左右の差はない?
□ えくぼのような凹みやひきつれはない?
□ 乳輪の変化や乳首のへこみはない?
□ 皮膚がただれていない?

<触ったときのチェック>

入浴中に手に石鹸をつけて、乳房の表面に円を描くようにして触ってみたり、指先をそろえてわきの下に入れてリンパ節が腫れていたりしないかチェックしてみて。セルフチェックの仕上げは夜寝る前。仰向けに横たわって、乳房の内側と外側を指の腹で軽く圧迫しながらチェックしてね。

□ 乳頭をつまんだとき、出血や分泌物はない?
□ 触ったとき、しこりや硬いところはない?
□ 脇の下のリンパ節にしこりはない?

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※掲載している情報は、記事公開時点のものです。
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