【医師監修】老化に抗う、いま注目のアプローチとは?

若いころより体重が増えてきた。
お腹の脂肪が落ちにくくなったと感じる。
以前より血糖値が高くなっている。
人間ドックで動脈硬化を指摘された。

年齢を重ねるにつれて、気になる症状が増えてきたり、若いころと体型が違ってきたと感じる方もいらっしゃると思います。

老化のメカニズムや疾病について世界中で研究される中、2000年に老化や寿命を制御するとされる「長寿遺伝子」が発見されました。
この遺伝子の研究・解明が進み、発見されたのが、老化制御と深く関係している"NMN(ニコチンアミドモノヌクレオチド)"という成分です。
動物実験でも抗老化作用が確認されており、加齢に伴う幅広い病気にも改善がみられることがわかりました。

体の中から老化を制御

「いつまでも若々しく、元気に健康でいたい」――その可能性について詳しく見ていきましょう。

若さを生み出すエネルギーの鍵

老化制御に深く関わるNMN(ニコチンアミドモノヌクレオチド)は、ビタミンB3から作られる物質で、私たちの体内に存在するすべての細胞にとって重要な役割を果たしています。
特に注目されているのが、NMNが体内で「NAD(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)」という補酵素に変換されるという点です。
変換されたあとのNADは細胞の老化の制御に関与し、エネルギーを生み出す際に中心的役割を果たします。

NMNはどうやって摂取するのか

老化抑制の鍵をにぎるNADは加齢とともに減少していきます。NADの恩恵を受けるためには、身体にNMNを補い、NADに変換する必要があります。

NMNは緑黄色野菜やフルーツなどにも含まれていますが、含有量はごくわずか。直接摂取しても体内に吸収されないため、効率よくNMNを補うには、サプリメントなどで摂取するのが理想的とされています。

疾病リスクを下げるNMNの驚くべき効果

Ⅱ型糖尿病の予防と緩和に期待

Ⅱ型糖尿病は、加齢や肥満などの影響によってインスリンの働きが弱まり、血糖値が高くなる病気です。研究では、Ⅱ型糖尿病のマウスにNMNを摂取させたところ、体内のNAD量が回復してインスリンの効果が高まったことがわかりました。
現在では、インスリンの効きが悪くなる要因のひとつに、体内のNAD量の低下が関係すると考えられています。

血管を若々しく保って動脈硬化や心筋梗塞を予防

加齢によって弾力を失い、血管が硬くなったり血液が流れにくくなったりすることが、動脈硬化や心筋梗塞の原因にもつながります。
研究によると、NMNを高齢マウスに投与したところ、動脈の柔軟性が改善され、酸化ストレスの増加も抑えられることがわかりました。
この結果から、NMNは血管の老化を防ぐ可能性がある成分として、今後の研究や応用に期待が寄せられています。

NMNがもたらす"抗老化"の可能性

NMNは現在も世界中で臨床試験が進められており、マウスだけでなく、ヒトにおいても安全性が確認されています。また、老化を遅らせることで生活の質(QOL)を高めるとともに、以下のような抗老化作用が期待されています。

  • 加齢に伴う体重増加の抑制
  • Ⅱ型糖尿病のリスク低下
  • アルツハイマー病の予防
  • 失明につながる目の疾患の予防
  • 血管機能の改善
  • 酸化ストレスの軽減

NMNが"未来の健康"を支える

誰しも老化は避けられないものですが、NMNのような成分を上手に取り入れることで、年齢に負けない元気な毎日を手に入れることができるかもしれません。
もっと健やかに、もっと若々しくいるために。未来を変える第一歩を、NMNとともに踏み出してみませんか?

※掲載している情報は、記事公開時点のものです。
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