フェムケアはメンタルにも良い?

フェムケアは、月経や更年期をはじめとする女性特有の悩みに寄り添うサービス、ないしは女性自身がそれらの悩みに自身でアプローチすることをさします。
そんなフェムケアですが、メンタル面にはどのような影響が期待できるのでしょうか?
本記事では、フェムケアが女性のメンタルに与える影響について解説していきます。

フェムケアとは

女性特有の変化・機能全般によるお悩みに寄り添う製品・サービスをフェムケアといいます。または、ケアそのものをさしてフェムケアとよぶ場合もあります。

フェムゾーンケアや月経へのアプローチのみならず、近年は「女性が働きやすい社会のサポート」「女性のQOL向上」など、より大きな捉え方で扱われることも多くなってきました。

たとえばフェムゾーンの不快感や更年期症状といった個別の悩みにアプローチできるだけでなく、それらの軽減によって、実は抱えていた"小さなストレス"や "無意識に我慢していたこと"も解消できるかもしれません。

女性特有の悩みに向き合っていけば、メンタル面の健康にもつながる可能性があるということです。

こちらの記事では、フェムケアについてより詳しく解説しています。
フェムケアとは?国内外の動向も解説

【独自調査結果】フェムゾーンのケアがメンタルに好影響をもたらした女性も

フェムケアのうちの1つ、フェムゾーンケアを始めてみて、メンタル面で良い変化を実感した女性もいることがわかっています。

ILACYが2023年に、全国の15~69歳の女性1,000名に実施した調査の結果を見てみましょう。
以下は全回答者のうち「実際にフェムゾーンケアをしている」と回答した158人への質問です。

まず、「◆フェムゾーンケアを始めた理由や目的」に関しては、ニオイやかゆみといった身体の不調・不快感に関するものがほとんどです。ほかにも「加齢に向けた備え」「フェムゾーンケアの適切な方法を知った」など、今現在の不快感に必ずしも直結しているわけではないものもあります。
しかし、いずれにせよメンタル面の悩みや不調がきっかけでフェムゾーンケアを始めたという回答は見当たりません。

続いて、「◆フェムゾーンケアを始めてから、自分自身にどのような変化を感じたか」という問いへの回答を見てみましょう。

先ほどの「◆フェムゾーンケアを始めた理由や目的」と合致する、ニオイやかゆみなどの改善を実感したという回答が目立ちます。しかしそれだけでなく、メンタル面への影響に言及した回答も多く寄せられています。

「前向き・ポジティブになった」(13.3%)、「イライラすることやストレスが減った」「自分らしさを大切にするようになった」(それぞれ11.4%)、さらには「自分に自信がついた」(7.6%)という回答も。

これまで、半ば「当たり前」と思って付き合ってきた身体的な不快感が軽減されて、心の余裕が生まれたのかもしれません。またフェムゾーンという普段は隠す場所に意識を向け、丁寧にケアすることが、「自分自身を大切にしよう」という気持ちにつながっていく、とも考えられます。

「◆今後もフェムゾーンケアをしたいと思うか」という問いには、今現在フェムゾーンケアを実施している回答者のうち97.5%もの人が「したいと思う」と回答しています。

多くの人が、フェムゾーンケアの効果を実感したからこそ、ここまで圧倒的な割合でポジティブな回答が得られたのではないでしょうか。

フェムゾーンをケアするだけでも、これだけメンタル面に良い影響があるのです。ほかのフェムケアも試していけば、メンタル面へのさらなる影響も期待できそうです。

フェムゾーンの不快感が気になる方は、まずはフェムゾーン用ソープを用いての洗浄や保湿などから始めてみてはいかがでしょうか。オーガニックコットンの月経用ナプキンや、月経の期間を快適に過ごせる吸水ショーツを取り入れてもよいかもしれませんね。

フェムゾーンケアの具体的なメリットや、ケアの正しい方法はこちらの記事で解説しています。
【フェムゾーンケア情報まとめ】よくある悩みの原因やケア方法とは?

また、今回引用したフェムゾーンケアに関する調査について、より詳しい内容を知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
フェムゾーンケア(デリケートゾーンケア)に関する調査2023

身体と心の関係性

フェムケアがメンタルに与える影響についてより理解を深めるため、身体とメンタルの関係性も知っておきましょう。

厚生労働省のe-ヘルスネットによると、身体とメンタルの状態は相互関係にあります。
「風邪が長引いて、憂うつな気分になる」「空腹すぎてイライラする」といったように、元々は身体の不調であったはずが、いつの間にかメンタルにまで影響していた覚えはありませんか?
逆に、「悩みごとや不安な気持ちがあって眠れない」「緊張してお腹が痛くなる」など、メンタルの不調が体調不良を引き起こす場合もありますよね。これはいったいなぜなのでしょうか。

わたしたちの身体の中では、自律神経系や内分泌系、免疫系が複雑に絡み合っており、これらの絶妙なバランスによって、心身ともに健康な状態が保たれています。何かしらの体調不良やストレスによって、これらのバランスが崩れると、身体の不調はメンタルに、メンタルの不調は身体にそれぞれ影響することがあるのです。

そのため、女性ができるだけ気持ち良く生きていくには、日々の健康管理やストレスケアはもちろん、女性特有の悩みにフェムケアでアプローチして、解決をはかることも大切です。

参照元:厚生労働省 e-ヘルスネット



身体に良いことはメンタルにも良い

運動や適度な睡眠など、身体にとって良いことはメンタルにも良い影響を与えます。

たとえば運動には、ストレスの発散や、適度な疲れによる質の良い睡眠への誘導といった効果があります。ぐっすりと眠れば、心も身体もリラックスしますよね。
つまり、身体に良い習慣を継続して、健康的な日々を送っていけば、メンタルの不調の改善にもつながるというわけです。

ここで、身体の健康とメンタルの健康の重要性を実感された女性の事例をご紹介します。
オンライン経済メディア「Business Insider Japan」の前統括編集長で、現在はフリーランスのジャーナリストである浜田敬子さんは、20代・30代当時、朝日新聞社の記者として、なかなか食事もとれないような激務の毎日を過ごされていました。
そんな浜田さんは、記者時代を振り返って、「人より体力があったから、その働き方ができていた」「体力があったからか、メンタルも打たれ強いほうだった。逆をいえば、体力に自信を持てなくなったら、気持ちに影響すると思う」とお話ししています。
また、昔通院されていた先の先生に「とにかく体を温めなさい」と言われたのをきっかけに、現在も体を温めることを徹底されています。
特に、毎日のお風呂は、体を温めるだけでなく「自分を愛しむ」ためにも行っているとのこと。お風呂で体を温めて、自分のためだけの時間を過ごすことが毎日の楽しみに。つまり、メンタルの健康にもつながっているそうです。

メディア業界の第一線で現在も活躍中の、浜田敬子さんが意識されている秘訣に関しては、こちらのインタビュー記事もご覧ください。
「気力と体力を一定に保つことが大切」編集者・浜田敬子さんが語る、いい仕事をし続けるための秘訣

フェムケアの力を借りて、心も身体もすこやかな毎日を

いかがでしたでしょうか。
フェムケアをすることよってメンタルへの良い影響につながり、さらに身体の調子を整えることにもつながっていく可能性があることがわかりました。
女性はそもそも、ホルモンバランスの影響でストレスをはじめとする不調を感じる機会が多いので、フェムケアでご自身をいたわる習慣を始めてみてください。
日々の小さなストレスを一つひとつ解消していけば、いずれ生きやすさも大きく変わるかもしれません。

ILACYでは、フェムケアに関するさまざまな記事を公開しています。「フェムケアについてもっと知りたい!」と思われたら、ぜひほかの記事もご覧ください。

※掲載している情報は、記事公開時点のものです。
フェムケア
この記事をシェアする

この記事は、働く女性の医療メディア
ILACY(アイラシイ)の提供です。

“おすすめ記事recommended

CATEGORYカテゴリー