目の病気をチェック!飛蚊症、緑内障、白内障の原因と予防・対処法

画像提供:株式会社ニデック

「最近、目が見えにくい...」「小さなゴミが飛んでいる気がする(飛蚊症)」「なんだか視界がかすむ」そんな目の不調に悩んでいませんか?
目の健康は私たちの生活の質(QOL)に直結しますが、多くの人は痛みや強い症状がなければ、目のわずかな変化を見過ごしがちです。特に緑内障のように、静かに進行して視力を奪ってしまう病気もあります。
この記事では、飛蚊症や緑内障、白内障といった気になる目の病気の症状と原因を詳しく解説します。さらに、早期発見のためのサインや眼科で行う具体的な治療法、そして今日からできる予防・セルフケアなどもまとめました。
あなたの不安を和らげ、大切な目を守るために適切な行動を始めるためのヒントをお届けします。

「one for 看護」キャリアアドバイザー:

髙原 加奈(正看護師/終末期ケア専門士)

気になる目の病気と症状・原因

目に見える異変や不調を感じたとき「この症状は何の病気だろう?」と不安になりますよね。ここでは、日常生活でよく聞く飛蚊症、緑内障、白内障の3つの代表的な目の病気について、それぞれの症状と原因を見ていきましょう。

飛蚊症の症状と原因

飛蚊症(ひぶんしょう)とは、黒く小さな虫やゴミ、透明な糸くずのようなものが、視界の中にフワフワと飛んでおり、視線を動かすと追いかけてくるように見える症状です。視線を動かしても一緒に移動し、目をこすっても消えないのが特徴です。明るい場所や白い壁を見たときに、特に感じやすくなります。また、飛蚊症には2つの種類があります。

生理的飛蚊症 眼球の大部分を占める硝子体が加齢とともに液状化し、その中にできた濁りが網膜に影を落とすことで起こります。これは誰にでも起こりうる自然な現象です。
病的飛蚊症 稀に網膜剥離などの重篤な目の病気が原因で起こることがあります。網膜剥離は飛蚊の数が急に増えたり、閃光が見えたりする症状を伴うことがあり、早急な治療が必要です。
(※出典1:公益社団法人 日本眼科学会 飛蚊症

緑内障の症状と原因

緑内障(りょくないしょう)は、目から入った情報を脳に伝える視神経が障害され、視野が徐々に狭くなる病気です。一度失われた視野は元に戻らないため、早期発見と治療が極めて重要です。緑内障は、初期の段階ではほとんど自覚症状がありません。視野の欠けは中心からではなく周辺から始まるため、自覚したときにはかなり進行しているケースが多いです。
主な原因は、眼球の硬さを示す眼圧が高くなることで、視神経が圧迫され傷ついてしまうことです。ただし、日本人の緑内障患者の多くは、眼圧が正常でも発症する正常眼圧緑内障であることが知られています。この場合、視神経自体の血流不足や構造的な弱さなどが関わっていると考えられています。
緑内障は早期発見が大切ですので、自覚症状がなくても、40歳を過ぎたら定期的に眼科検診を受けるようにしましょう。
また、人間ドックで視神経乳頭陥凹拡大と診断される場合があります。健常な方でも生理的陥凹拡大はあるため、必ず緑内障へ進行するとは限りませんが、陥凹が大きくなる事で起こります。定期的に経過を観察し、必要に応じて専門医の診断を受けることが大切です。

(※出典2:公益社団法人 日本眼科学会 緑内障

白内障の症状と原因

白内障(はくないしょう)は、目の中でカメラのレンズの役割を果たす水晶体が白く濁ってしまう病気です。濁りが強くなるにつれて、徐々に視力が低下し見えづらくなります。他にも次のような症状があります。

  • 全体的にかすんで見える、霧がかかったようにぼやける
  • 光をまぶしく感じる
  • ものが二重、三重に見える

白内障の主な原因は加齢です。多くの場合、年齢を重ねるにつれて誰にでも起こりうる変化として進行します。他にも、糖尿病などの病気や紫外線の影響なども原因となることがあります。
白内障は加齢とともに進行しますが、進行度によっては手術によって視力回復が見込める病気です。気になる症状がある場合は、早めに眼科で相談しましょう。

(※出典3:公益社団法人 日本眼科学会 白内障

充血や腫れ、わずかなサインが対処法の近道

目の病気は、緑内障のように自覚症状がないまま進行するものもありますが、多くの場合は、「おかしいな」と感じるわずかなサインを発しています。これらのサインを「疲れのせい」だと見過ごさず、注意深く観察することが、病気の早期発見と適切な対処につながります。
日常生活で感じる、以下のような目の変化に気づいたら、放っておかずに専門医に相談しましょう。

  • 目ヤニが出る
  • 涙が出る
  • 白目が赤い
  • 見えにくい(かすみ目)
  • 物が二重に見える
  • 目が疲れる
  • 目の奥が痛い
  • 何かが飛んでいるように見える(飛蚊症)
  • 目の痛み、かゆみ、異物感
  • まぶたの異常(しこり、痙攣、できもの)

これらのサインは、単なるドライアイや疲れではなく、飛蚊症や白内障などの病気の兆候である可能性も潜んでいます。特に飛蚊症の症状が急に悪化したり、目の奥の強い痛みがあったりする場合は、緊急性が高いこともあります。あなたの目のSOSを見逃さないようにしましょう。

眼科で行う一般的な治療法

ここでは、一般的に行われる治療法についてご紹介します。眼科を受診することで、ご自身の病状に合わせた、最も効果的な治療を受けられます。

点眼薬・内服薬による治療

点眼薬や内服薬による治療は、手術をせずに病気の進行を抑えたり、症状を和らげたりするために、多くの目の病気で最初に行われる基本的な治療法です。
例えば、緑内障は眼圧を下げることを目的とした点眼薬が中心となり、欠かさず点眼することで、視神経への負担を軽減し視野の進行を抑えます。また、白内障の場合は進行を遅らせることを目的とした点眼薬が使われることがあり、病的な飛蚊症の場合は、出血を抑える内服薬や炎症を抑える点眼薬などが使われます。生理的な飛蚊症に対しては、薬による治療は行われないことが多いです。
医師の指示通りに薬を使用することが、病状の改善や進行の抑制に直結します。

レーザー治療

レーザー治療は、メスを使わずに、特殊なレーザー光を照射して治療するものです。治療自体は短時間で体の負担が少ないため、日帰りで行われることが多い治療法です。例えば、緑内障の場合、眼圧をコントロールするために目の中の水の流れを改善する目的で行われます。また、飛蚊症患者には病的飛蚊症の原因となる網膜の裂け目に対して、レーザーを照射して網膜を固定する治療(光凝固術)が行われます。
さらに、白内障手術後に再び目のかすみが起こる後発白内障に対しては、レーザーで濁りを飛ばす治療が行われます。
レーザー治療は、病状によっては手術の前に試みられることもあり、患者さんの状態に合わせて最適な方法が選択されます。

手術療法

病状が進行している場合やレーザー治療などで十分な効果が得られない場合は、手術療法が選択されます。特に近年、眼科領域の手術は技術が進歩し、体の負担が少なく、回復の早いものが増えています。具体的な手術の内容について見ていきましょう。

白内障手術 濁った水晶体を取り除き、代わりに人工の眼内レンズを挿入する手術です。多くのケースで日帰り手術として行われ、術後の回復も早いことが多くなっています。
網膜剥離手術 網膜が剥がれてしまった際に剥がれた網膜を元の位置に戻すために行われます。早期に行うことで、視機能の回復が期待できます。
緑内障手術 薬やレーザーでは眼圧のコントロールが難しい場合、目の中の水の排出路を新しく作ったり、広げたりして眼圧を下げる手術が行われます。

手術と聞くと不安に感じるかもしれませんが、医師としっかり相談し、最適なタイミングで治療を受けることが、視力の維持や回復につながります。

生活習慣の改善と目のケア

目の病気は、加齢や遺伝的な要因だけでなく、日々の生活習慣とも密接に関わっています。目の健康を守るためには、毎日の習慣を見直すことが非常に重要です。具体的には、スマートフォンなどの画面を長時間見続けると、まばたきの回数が減り、ドライアイや目の疲れにつながります。1時間に1回は休憩を取り、遠くを見て目を休ませましょう。
また、強い紫外線は白内障などの目の病気の原因の一つと考えられています。外出時は、帽子やUVカット機能付きのサングラスを着用して目を守ることが大切です。日々の小さな積み重ねを意識して、将来の目の健康を守りましょう。

コンタクトレンズの適切な使用と管理

コンタクトレンズは便利なアイテムですが、間違った使い方や管理は角膜炎やドライアイなど、深刻な目の病気の原因となります。

  • 医師に指示された装用時間を必ず守り、必要以上に長時間つけ続けないようにする
  • 決められた洗浄液で正しくケアする
  • レンズケースも定期的に洗浄・交換する

また、目の状態やレンズが合っているかをチェックするために、定期的に眼科で検診を受けることが大切です。少しでも目に違和感を感じたら、すぐに装用を中止し、眼科を受診しましょう。

目の病気を防ぐために日々の習慣に見直しを

目の病気は加齢や遺伝的な要因だけではありません。日々の生活習慣が、あなたの目の健康を大きく左右します。未来の目の健康を守るために、今日からできる目の健康習慣を紹介します。

日常生活での目のケア

現代社会は、スマートフォンやパソコンなど目を酷使する環境に囲まれています。
長時間のデスクワークやスマホ操作の際は、1時間に1回は必ず休憩を取り、遠くを見て目を休ませましょう。デジタルデバイスから発せられるブルーライトは、目の負担を増やす一因とされています。ブルーライトカット眼鏡の活用や夜間の使用を控えるなどして対策を取りましょう。
また、目の周りの筋肉を動かす体操や温かいタオルで目を温めることは、目の疲れを和らげ血流を改善するのに役立ちます。

定期的な眼科検診の重要性

緑内障のように、初期の段階では自覚症状がほとんどなく、気づかないうちに進行する目の病気もあります。症状を自覚したときには、手遅れになっているケースも少なくありません。
特に40歳を過ぎたら、自覚症状がなくても年に一度は定期的に眼科検診を受けましょう。眼圧検査や眼底検査は、早期に病気の兆候を見つけるために非常に重要です。

食事と栄養

目の健康をサポートするためには、食事も大切です。目の網膜に存在するルテインやゼアキサンチンは、紫外線やブルーライトから目を守る天然のサングラスのような役割を果たします。また、目の血流や神経の健康を保つために、次のような栄養素も意識して摂取しましょう。多く含まれる食べ物も一緒に参考にしてください。

  • ルテインやゼアキサンチン:ほうれん草、ブロッコリー
  • ビタミンA:レバー、卵黄
  • ビタミンC:パプリカ、いちご
  • ビタミンE:ナッツ類、うなぎ
  • DHA・EPA:サバ、サンマなど

目の健康は「早期発見」と「日々のケア」が鍵

「目がかすむ」「小さなゴミが飛んでいる」といったわずかなサインは、単なる疲れではなく、緑内障や白内障といった目の病気の兆候かもしれません。特に緑内障は、自覚症状がないまま進行するため、早期発見が何よりも大切です。
そして、紫外線対策や適切な休憩、ルテインなどの栄養素を意識した食事など、日々の目のケアも欠かせません。
もし目に違和感を覚えたら、「そのうち治るだろう」と放置せず、すぐに眼科医に相談しましょう。今日から始める小さな習慣が、あなたの明るい未来の視界を守ることにつながります。

看護師 髙原さんからのアドバイス

加齢に伴って目の機能が低下し、様々な目の病気にかかるリスクが高い「アイフレイル」という状態は、誰にでも起こりうるため気付きにくく、違和感があっても放置してしまう方もいます。
また、人間ドックの眼科所見で要受診と結果が出ても、自覚症状がないため眼科へ受診しなかった事から、治療が遅れてしまったという方も多くいらっしゃいました。
目の健康を維持することは、全身の健康や生活の質だけでなく認知症の発症リスクにも影響を与えると言われています。
気付きにくいからこそ、早期受診で予防・発見・治療をおこない健やかに過ごしていきましょう。

看護師のための転職サポート【one for 看護(ワンフォーかんご)】

SUPERVISERこの記事を監修した人

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髙原 加奈(たかはら かな)

髙原 加奈(たかはら かな)

「one for 看護」キャリアアドバイザー
資格:正看護師/終末期ケア専門士

看護師として10年以上、大学病院、保育園、クリニック、訪問看護、健診クリニックなど、さまざまな現場で臨床を経験。多様な実務やマネジメントの経験を通じて、「働く看護師を支える側に立ちたい」という想いからキャリアアドバイザーの道へ。 現在は株式会社アドバンスト・メディカル・ケアに所属し、「one for 看護」のアドバイザーとして、看護師一人ひとりのキャリアに寄り添った支援を行っている。

one for 看護(ワンフォーかんご)Instagram:
https://www.instagram.com/nurse.onefor/

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