その不調、コーヒーが原因かも?更年期症状とカフェインの関係

よく「コーヒーを飲むと目が覚める」といわれるとおり、眠気覚ましのためにコーヒーを飲む人も多いのではないでしょうか。
コーヒーやお茶などに含まれるカフェインは覚醒作用を持っているため、摂取することで脳が興奮状態になり、交感神経が優位になります。しかし、それが自律神経のバランスを乱す原因になることも。
カフェインは、コーヒー以外にもさまざまな飲料や食品に含まれており、知らず知らずのうちに大量に摂取している場合があるといいます。それによって、自律神経のバランスがますます乱れ、自律神経の乱れが起因する更年期症状がひどくなる可能性も否めません。
そこで、メノポーズカウンセラーの三浦知代が、カフェインと更年期症状の関係について解説します。
カフェインが多い食品は?1日どれくらいとっていい?
――カフェインには体にとってメリットとデメリットがあるようですが、具体的に教えてください。
カフェインは世界中で広く親しまれている成分です。よく知られている作用には、集中力を高める覚醒作用や、筋肉の動きを活発にする作用などがあります。こうしたメリットがある一方で、大量に摂取すると不安や不眠といった好ましくない作用をもたらします。
――カフェインに含まれる物というと、コーヒーがまず思い浮かびますが、ほかにもたくさんの食材に含まれているんですよね。
コーヒーよりも少ない量ですが、お茶や紅茶、ココア、コーラにも含まれていますので、気付かないあいだに多く摂取しがちな成分といえます。
ただ、コーヒーなどのカフェインよりも、エナジードリンクやエナジー系・ダイエット系のサプリメントなど、あえてカフェインを追加している食品を控えたほうがいいと思います。
■食品に含まれるカフェイン濃度
――カフェインは、1日にどれくらいであれば摂取してもいいのでしょうか?
農林水産省が公表している各国の資料によると、海外では健康な大人の1日あたりの推奨摂取量は400mgまでとされている地域が多いようです。レギュラーコーヒーだと、だいたいマグカップ2杯(目安として480ml)くらいが目安になります。
ただ、眠気覚ましなど、体にとってプラスに働く作用を得られるのは、少量から中量(50~300mg)ともいわれていますし、カフェインにどれくらいの影響を受けるかは個人差もあるため、推奨摂取量内であればOKとは言い切れません。
カフェインのとりすぎが更年期症状を悪化させる可能性も
――更年期世代の女性にとって、カフェインはどのような影響を及ぼすことが考えられますか?
更年期は、女性ホルモン(エストロゲン)の減少によって自律神経のバランスが崩れ、ホットフラッシュやめまい、気分の落ち込み、不眠など、さまざまな症状が現れます。
カフェインには脳を覚醒する作用、つまり交感神経を優位にする作用があるため、更年期の自律神経の乱れを助長することが考えられます。
また、カフェインのとりすぎは、不安感の増長や不眠、血圧を上げるなど、更年期の不調と同じことが起こるため、症状を悪化させてしまうことがあるでしょう。
――更年期の女性がカフェインをとる際、どのようなことに注意すればいいですか?
推奨摂取量を守っていただくのはもちろんのこと、カフェインをとる時間帯や、飲む物に注意するといいと思います。
例えば、同じコーヒーでも、マグカップ1杯あたりに含まれるカフェイン量には、違いがあるんです。
<マグカップ1杯(240ml)あたりに含まれるカフェイン量>
・レギュラーコーヒー...95~200mg
・インスタントコーヒー...27~173mg
・エスプレッソ...47~75mg
※創元社「食べ物のしくみとはたらき図鑑」より
コーヒーが好きでよく飲まれる方は、エスプレッソにすると摂取量を抑えられるのでおすすめですね。
不眠に悩んでいる方、コーヒーを飲んで眠れなくなった経験がある方は、夜にカフェインを含む飲み物は控え、朝や日中に飲むようにするといいでしょう。
――最近は、コーヒーや紅茶にデカフェやカフェインレスの物も増えてきているので、それらを選ぶのもいいかもしれませんね。
好みはあると思いますが、カフェインはとりたくないけどコーヒーや紅茶を飲みたいという方は、それも選択肢のひとつです。
ただ、デカフェやカフェインレスも、カフェインがまったく含まれていないわけではありません。デカフェのコーヒーの場合、マグカップ1杯(240ml)あたり2~12mgのカフェインが含まれていますので、覚えておいていただきたいです。
ハーブティーなどカフェインを含まない飲み物も上手に取り入れて
――ただ、カフェインの摂取が決して悪いことばかりではない、というのも覚えておきたいところですよね。
コーヒーやお茶、紅茶などを飲むことで、リラックスできたり、気持ちを切り替えることができたりします。そういう意味では、カフェインをとることで、更年期症状が和らぐこともあると思います。
ただ、更年期症状が人それぞれ違うように、カフェインが心と体に良い働きをすることもある一方で、興奮状態が続いて眠り浅くなる可能性も。そのため、1日の摂取量や、自分の体調を常に見ておくことが大事だと思います。
――カフェインは飲み物から摂取することが一番多いと思いますが。今日はもうカフェインを控えよう...といったときに、おすすめの飲料があったら教えてください。
ハーブティー、麦茶、お水は、カフェインが含まれていないのでおすすめです。でも、過度に我慢をしてまで、カフェイン摂取量をゼロにすることはないと思います。先にお話ししたとおり、コーヒーや紅茶の香りでリラックスできる人もいるでしょうし、適量のカフェインには気分がシャキッとしたり、眠気が覚めたりするといった作用もあります。
普段、カフェインを多く含む飲料を飲んでいるのなら、それを1日1杯に減らしたり、デカフェやカフェインレスのものに変えたりするなど、ストレスを感じない範囲で上手に取り入れてもらえたらと思います。
この記事を監修した人

三浦知代 (みうら ちよ)
管理栄養士/メノポーズカウンセラー
産婦人科病院の栄養課で、病院給食業務を経て、入院する前の食生活や、栄養摂取の必要性に興味を持ち、サプリメントの企画・販促に携わる道へ。
現在は(株)アドバンスト・メディカル・ケアに在籍し、エクオールサプリメントの販促担当として、日々、更年期症状に悩む女性へ向けて情報発信を行っている。
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