美容コラムニスト近藤須雅子さんに聞く「美容医療超入門」【第2回(全4回)】

美容クリニックを選ぶ基準は?SNSの口コミ情報は正しいの?など、いざ美容クリニックを選ぼうとすると情報がありすぎて何を信じればいいのか...という方は多いかもしれません。
そんなとき、今回の「近藤須雅子さんにお聞きする美容医療超入門」が、悩んだときのヒントとなれば幸いです。
第2回
美容クリニック選びのポイントは?
──来院前のチェックポイント
初めての美容クリニック、どうやって選べばいいでしょう?
クリニックと医師をチェック
たとえば、内閣府が認定している日本美容医療協会(https://www.jaam.or.jp/doctors/memberlist)や美容医療用の薬剤や機器の大手メーカー、米国・アラガン社(https://clinics.allerganbeauty.jp/)などには、クリニック紹介ページが用意されています。どちらも各クリニックの広告ではなく、都道府県や専門医の在籍の有無など、さまざまな条件から希望のクリニックを検索できる仕組みで、複数のクリニックを比較検討するのにも便利です。
お目当てのクリニックがある場合も、来院前にクリニックのホームページを閲覧しておきましょう。ポイントは医師の紹介ページと施術の説明の丁寧さです。医師の紹介に形成外科や皮膚科の「学会認定専門医」とあれば、医学部卒業後、2年間の臨床研修を受講し、さらに選考医の専門研修プログラムを納めて認定試験に合格したスペシャリストだということ。専門医の認定を受けていない名医もいらっしゃいますが、ひとつの大きな目安です。
施術の内容をチェック
施術紹介ページでは、各施術に大きなスペースが割かれているのか──シミ治療などの皮膚科を主としているのか、二重形成などの美容外科がメインなのか、脂肪吸引などの痩身治療中心なのかを確認することで、自分のニーズに合ったクリニックなのか、だいたいの傾向がつかめます。
情報収集のコツ
逆に参考程度にとどめたいのが、SNSなどの口コミ情報です。大半が限られた体験をもとにした個人的な感想であり、同じ治療を複数のクリニックや医師で体験し、比較検討した情報というのはまずありません。また、施術後すぐや数ヶ月以内の感想が多く、その後に起こりうる副反応や長期のメンテナンスにも触れていないことがほとんどです。残念なことにステマ(=ステルスマーケティング。ディスカウント価格で施術を受けたお礼に発信される、プロモーション情報)も少なくありません。
美容医療に関わるブログや紹介記事なら、体験者のものよりも医師自身のホームページを確認してみてください。新しい施術についてマニアックな説明や専門家としての評価を書かれていることも多く、施術のリスクや副反応等まで、深い知識が得られます。文章を通して、医師のお人柄や治療方針もうかがえる、重要な情報源です。
美容クリニック選びのポイントは?──まずは、お試し来院を

カウンセリングを活用
治療内容やクリニック選びに疑問や不安が残るときは、複数のクリニックでカウンセリングを受けてみてはいかがでしょうか。
医師やスタッフの対応からクリニックの雰囲気がつかめますし、同じ悩みでも治療法は医師やクリニックによって異なることは多く(たとえばシミ治療でも、どのレーザーを使うか、塗り薬や内服薬中心で進めるか、目立つシミだけでなく顔全体の美白治療を行うか、等々)、クリニック選びの際の比較検討に役立ちます。なによりも多様なアプローチを知ることで知識が深まりますし、場数を踏むことで美容医療に対する気後れや不安が薄れるというメリットも。
クリニックの雰囲気を見極める
実は、待合スペースに足を踏み入れただけでも、多くの情報が得られます。患者さんが20代中心なら二重形成や白玉注射などが多そうだし、高級ブランドバッグのリッチマダムが目立つクリニックは高度なエイジングケアで定評があるのかもしれません。
カウンセリングの際は、スマホなどで録音するのもオススメです。せっかく施術のリスクや注意点の説明を受けても、舞い上がっていて耳に入っていなかったり、理解が追いつかなかったりすることも多くあります。そんなときは録音を聞き直すことで不明点が確認できますし、録音を推奨するクリニックも少なくありません(むしろ録音を嫌うクリニックは、避けた方が無難かもしれません)。
初めての治療はより慎重に
私の場合、美容医療ビギナーの友人に相談されたときは、たとえシミ治療が第一希望でも、まず低リスクのビタミンC導入やウォーターピーリングを試すよう勧めています。
マイルドな治療でも十分な美肌効果が得られますし、回数を重ねて医師や看護師さんと信頼関係を築ければ、そのメリットは計り知れません。疑問や不安を気後れなく相談できるようになることで、その後、外科手術やレーザー治療に進んだときも安心して治療を受けることができます。また、強引に高額施術へと誘導するクリニックは通院を再考するなど、適切な対応もとりやすくなります。
焦らず、じっくり決めましょう
いずれにしても、病気や怪我の治療とは違って、美容医療施術は数ヶ月や半年先延ばしにしても、悪化することはまずありません。
以前、親しい友人が、不安と緊張を抱えたまま施術を受けた結果、出血がひどく(血圧が上がったことも一因とのこと)ダウンタイムが長引くというケースもありました。そんな事態を避けるためにも、治療内容に納得し、信頼できる医師に出会えるまで、じっくり慎重に検討してください。
第1回「近藤須雅子さんにお聞きする美容医療超入門」はこちらからご覧ください。
美容コラムニスト近藤須雅子さんに聞く「美容医療超入門」【第1回(全4回)】
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この記事を書いた人

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近藤 須雅子(こんどう すがこ)
美容コラムニスト
美容エディターとして多数の女性誌、美容雑誌で美容記事を取材・執筆。美容医療に関する深い知識と、大胆な語り口、独自の視点でドクターからの信頼も厚い。著書に『プチ整形の真実』(講談社)、「医師・医療スタッフのための化粧品ハンドブック」(著者
平尾哲二 中外医学社)など寄稿も多数。
Yahoo!ニュースでもエキスパートとして「今どきの美の事情」をテーマに発信中。
https://news.yahoo.co.jp/expert/authors/kondosugako
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