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美容家・岡部美代治 ラグジュアリーなエステティックの効用とは?

昨今、高級な商品やサービスを取り扱う"ラグジュアリー市場"が世界的に成長しつつあります。
特に、スパやサロンといったハイエンドな宿泊体験が楽しめる高級ホテルには、リモートワークや週末旅行を目的に多くのゲストが訪れています。

そんな高級ホテルのサービスのなかでも、心と体を健康にする"ウェルネス体験"が注目を集めていることをご存じでしょうか?
高級ホテルなどで受けられるウェルネス体験は、身体的満足はもちろん、心まで満足させてくれます。

今回は、美容や健康に造詣が深く、美容コンサルタントとしてご活躍されている岡部美代治さんにお話を詳しくお伺いしました。
「ラグジュアリー」と「ウェルネス」の2点に着目し、ラグジュアリーなエステティック体験が心身に与える影響を詳しく解説します。

ご自身を労わって、心身を健やかに保ちたいとお考えの方は、ぜひ最後までご覧ください。

Q. ラグジュアリーウェルネスの日本での状況はどのようなものでしょうか?

A. 世界に比べると、ラグジュアリーウェルネスの考え方はまだ広がっていないと感じます。日本国内でも考え方を広めていくには、やはり多くの方がラグジュアリーを体験する必要がありますね。体験によって、心身を健やかに保つことの大切さを実感できるからです。

また、実際に体験することで、日常にもラグジュアリーを落とし込めるようになると思います。いつもよりおかずを一品増やしたり、ちょっと良い化粧品を使ったりするだけでもプチラグジュアリーを作れるはずです。

ちなみに、私は高級感のある空間を訪れる際は、「良い絵があるな」「綺麗なオブジェがあるな」と意識的に見るようにしています。そこから感性を磨いていけば、趣味や生活にも活かせるようになりますよ。

Q. 高級ホテルにはラグジュアリーなエステやスパもありますが、エステティックをまだ体験したことのない方は、どのようなものから受けるのがおすすめですか?

A. まずは、安心してトライアルできる体験コースがおすすめです。あるいは、ご家族やご友人の紹介をきっかけに体験してみるのもよいかもしれません。

私個人としては、若い世代の方もラグジュアリーなエステティックを気軽に受けられるような環境になってほしいと思います。たとえば、特別料金のトライアルコースなどがあると、最初のハードルが下がるかもしれませんね。リッチな施術を正規の値段で受けるのは、なかなか勇気がいるものなので、体験してまずは良さを知っていただく必要があります。「ご褒美エステに行こう」と多くの方が思えるような世の中になるのが理想です。

Q. 年齢の違いは、ラグジュアリーなエステティック体験の効果に影響を与えますか?

A. 人が自信を失う原因の1つが、加齢です。失った自信を補うには、自信をつけるしかありません。なので、50~60代くらいのお肌のお悩みが少し増えてきた方は、エステティックによる心理的効果を特に感じやすいのではないでしょうか。ラグジュアリーなエステティック体験を受けて、その人本来の魅力をエステティシャンに褒めてもらえて、施術後のピカピカに輝くお肌を見ることで、「私、まだいけるかも」と思えるかもしれませんね。

30~40代は、肌の変化が始まる年代です。エイジングケアは、肌の変化が始まる前に行うほうがより効果を実感できます。ですから、ラグジュアリーなエステティック体験、あるいは高級ラインの化粧品の利用で、気持ちを奮い立たせられて、ハリのある日々へと導くことができるのです。「がんばった自分のためのご褒美」として取り入れれば、自信をつけたり、さらに美容を極めたりする後押しになりますよ。

20代の若い方は、「エステはまだ必要ない」と思われるかもしれません。しかし、普段は受けないようなスペシャルケアを体験することで、自分自身では気づかなかった良いところを教えてもらえます。ご自身の魅力をさらに磨くきっかけとして、将来のためにも一度は体験しておくことに意味があると思います。

Q. ラグジュアリーなエステティック体験は、美容効果以外でどのような効果をもたらしますか?

A. 自分自身ではまだ気づいていない魅力を言葉にしてもらえて、「自信がつく」という心理面の効果がありますね。これは、エステティシャンが施術中にお客様の良いところを必ず褒めてくれるからです。

エステティシャンは知性や品性のある所作・施術の仕方を身につけており、その人たちとの会話や、美しい空間での施術を通して、まるで貴族のような非日常的な気分が味わえます。つまり、施術そのものだけではなく、ロケーションや施術を受けるスパやサロンの空間など、ご自身がエステティックを通して体験することすべてに価値があるということです。

このように、スキルのあるエステティシャンが、美的な部分はもちろん、人格的な部分も自然と持ち上げてくれるので、施術を受けたあとは自信がつくのだと思います。自信がつけば、メンタルが整って自律神経に良い影響を与えたり、表情が明るくなったりして、結果的にその人自身がキラキラと輝いていくのも感じます。

ほかにも、健康面のメリットもありますよ。施術を受けて自信がついたことで食事や運動などに気を遣うようになります。そうすると、健康意識が高まって、栄養バランスのとれた食事を取り入れたり、ウォーキングといった運動を始めたりといったように自主的に行動するので、さらに健康になるという好循環が起きるわけです。

ですから、経済面が許す範囲内で、ラグジュアリーなエステティックを継続的に受けることをおすすめしたいです。

INTRODUCE 【日本の事例】ラグジュアリースパで採用されている高級スキンケア化粧品「スイス・パーフェクション」

『スイス・パーフェクション』は、1988年にエイジングケア※1の聖地であるスイスのモントルーで誕生した高級スキンケアブランドです。植物細胞の仕組みに着目した研究を製品開発に活かし、独自の植物細胞由来成分「Cellular Active IRISA®(セルラーアクティブ イリサ)」※2をすべての商品に配合しています。

ワールドワイドに展開されており、⽇本国内でも、マンダリン オリエンタル 東京をはじめ、グランドエクシブ軽井沢や東京ベイコート倶楽部ホテル&スパリゾートなど、⾼級ホテルのスパで取り扱われています。

※1 年齢に応じたケア
※2 ドイツアヤメ根エキス(整肌成分)

Q. 日本の代表的なラグジュアリーホテル「マンダリン オリエンタル 東京」で開催された高級スキンケアブランド『スイス・パーフェクション」の新商品発表会に参加されたそうですが、ご感想を教えてください

A. ラグジュアリーを体験するには、やはり場所が大事だと改めて感じました。というのも、会場となったマンダリン オリエンタル 東京の「オークルーム」、なんだか特別な気持ちになったんです。調度品やルームフレグランスにも品があって、ラグジュアリーを感じさせる場所だと思いました。

そんな素敵な場所で、ブランドの歴史や商品のこだわりなどの説明を聞きました。そのうえで、「ジャーマンアイリス」をとことん研究したこだわりの化粧品を使って、最⾼のエステを受けられると思うと期待が膨らみますよね。

ホテルの37階にある「ザ・スパ・アット・マンダリン・オリエンタル・東京」でエステの施術も見学させてもらったのですが、エステティシャンの美しい所作が印象に残りました。気になったので聞いてみたところ、商品を手に取る前や、トリートメントの前などに「気」を入れているんだそうです。ハンドパワーのイメージですね。もちろん、マッサージも滑らかでしたし、所作から施術の流れ、会話まで臨機応変に対応できるように教育が徹底されているので、格の違いが生まれるのだと思います。

Q. スイス・パーフェクションの特徴は何ですか?

A. 特徴は、シンボルとなる「ジャーマンアイリス(ドイツアヤメ)」を研究しており、独自の植物細胞由来成分「Cellular Active IRISA®(セルラーアクティブ イリサ)」を配合している点ですね。

あとは、クリームに特に現れやすいのですが、テクスチャーや肌に乗せたときの感覚のほか、ツヤとハリが出る点も魅力だと思います。もちろん、商品開発の段階からマッサージメソッドまで、トータルのものづくりが丁寧なところもブランドの味なのではないでしょうか。世界の富裕層が集まり、最先端の美容医療が研究されているスイスで誕生しただけのことはあります。

新商品の『RS-28 アールクリーム』は、パッケージのデザインに存在感と高級感がありますし、テクスチャーや香りも良いですね。ツボ押しマッサージもできる特別なスパチュラもお気に入りです。この商品が作られた背景も理解したうえで自宅に置いて丁寧に使用すれば、ラグジュアリーを日常に導入できますよ。やはり、化粧品を使うだけではきれいになれないので、商品を好きになっていくと、効果をより実感できると思います。


Q. ラグジュアリーウェルネスに関する今後の展望についてどのようにお考えですか?

A. ラグジュアリーウェルネスを普及させていくには、その言葉が自然にたくさん目に入るようになる工夫が必要だと思います。特に日本の場合は、短くてインパクトのある言葉のほうが浸透する傾向にあるので、4文字構成のキーワードにすると定着していくかもしれませんね。SDGsはメディアで頻繁に取り上げるようになってから定着しましたし、今やスキンケアでお馴染みのツボクサエキスもCICA(シカ)という言葉が出てきたことで有名になりました。

いわゆるプチプラコスメが流行しているので、「高級ラインの化粧品は、こんなに値段がするなんて」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、高級ラインの化粧品には、歴史や化粧品の付加価値があり、それらを正しく理解してこそ本当の意味で美しくなれるのです。やはり、ただ⾼価なアイテムを使うだけでは美しくなれないので、そのいい例がラグジュアリーウェルネスだと思っています。

ラグジュアリーなエステティックを体験すると、心身ともに輝くきっかけになる

今回は、高級ラインの化粧品を使用したラグジュアリーなエステティック体験や、ラグジュアリーウェルネスの現況をビューティーサイエンティストの岡部美代治さんより伺いました。

ラグジュアリーなエステティック体験は、美容効果はもちろん、自信がつくことで心理面や意識の向上によって健康面にも良い効果をもたらしてくれます。ラグジュアリーを体験すると、日常にもちょっとした贅沢を落とし込めるようになり、結果としてラグジュアリーウェルネスの考え方が広がっていくかもしれません。

普段の生活から充実させ心身ともに輝くためには、ご褒美としてスペシャルケアを取り入れて、ご自身を労わりましょう。

<こちらもCHECK>
はじめてのラグジュアリーエステ体験

(取材・文:吉原緑子)

スイス・パーフェクション SWISS PERFECTION 日本公式サイト
https://www.swissperfection.co.jp/



岡部 美代治(おかべ みよじ)

profile

岡部 美代治 (おかべ みよじ)

1949年生まれ、山口県出身。美容コンサルタントとして商品開発・美容教育のアドバイスや、セミナーでの講演を多く行っている。山口大学文理学部理学科生物学を卒業後、株式会社コーセーの研究所を経て、株式会社アルビオンにて商品開発やマーケティング等を担当。数多くのヒット商品を手がけた実績がある。2008年に独立し、美容コンサルティング事務所「ビューティサイエンスの庭」を立ち上げて以降は美容コンサルタントとして活躍。化粧品研究で培った豊富な経験をもとに、スキンケアを中心とした美容全般をわかりやすく解説し、美容情報を積極的に発信している。

https://www.beautysci.jp

※掲載している情報は、記事公開時点のものです。
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