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「ジュエリーが似合わない女性なんていない」永松麗子さんに聞く、自分の輝かせ方【前編(全2回)】

2023年の秋に、世界中のセレブから注目を浴びた"クワイエット・ラグジュアリー"というトレンドをご存じでしょうか?
豪華さを主張しない、上質かつシンプルなアイテムを身に着つけるというのが、クワイエット・ラグジュアリーの考え方です。

2023年の秋に、世界中のセレブから注目を浴びた"クワイエット・ラグジュアリー"というトレンドをご存じでしょうか?
豪華さを主張しない、上質かつシンプルなアイテムを身につけるというのが、クワイエット・ラグジュアリーの考え方です。

今回は、Diamondeyes Studio Co., Ltd. 代表取締役を務め、ご自身でブランド「jg(ジェイジー)」のジュエリーデザインやアイテムの販売を手がけられている永松麗子さんにインタビューしました。
近年のラグジュアリーを取り巻く環境の変化や、自分自身をより美しくアップデートすることに興味のある方に知っていただきたい情報をたっぷりと語っていただいております。
「自分磨きに投資して、これまでよりも、少しリッチな毎日を送ってみたい」とお考えの方は、ぜひご覧ください。

「本質的な品格」を求めるクワイエット・ラグジュアリーの考え

――ここ数年、コロナ禍前後で、人々の消費行動やライフスタイルに徐々に変化が出てきていると言われています。ジュエリーをはじめとする、ラグジュアリー業界においてもそのような傾向はみられますか?

永松さん(以下、永松):やはり、"クワイエット・ラグジュアリー"の台頭は、ひとつ大きな変化かなと思います。ロゴがあしらわれていて、誰もがひと目で「そのブランドだ」とわかるようなものや、華美なデザインのものではなく、品格が宿るようなシンプルで美しいアイテムを使っていこう......といった考えですね。
クワイエット・ラグジュアリーという言葉自体は、私も以前から耳にする機会がありましたが、最近は特に、トレンドとしてそれを実感するようになりました。

憶測なのですが、お金の使い方や日々の過ごし方といった、ご自身のライフスタイルを改めて見つめ直す時間がコロナ禍によって生まれたのではないかと思います。
結果、「自分にとって、"本当に良い"と思えるものを選ぼう」「誰かにアピールするのではなく、自分自身が満足するリッチさを追求しよう」という考えにたどり着いた方が多い......と、いうことなのではないでしょうか。

――永松さんのお客様にも、クワイエット・ラグジュアリーの傾向はありますか?

永松:この言葉が流行る以前から、クワイエット・ラグジュアリー的なお考えをお持ちの方が多かったですね。最近はより一層、その価値観が強くなっているように感じています。

私のお客様は、いわゆる"ブランド志向"ではなく"本物志向"の方が多いです。ファッションにしても、きらびやかで見るからにゴージャスな服装をされているとか、そういったわけではない。でもよく見させていただくと、ハイブランドの高価なアイテムを身につけられていて、ご本人にも上品な美しさがある。まさに、クワイエット・ラグジュアリーですよね。

――クワイエット・ラグジュアリー的なお考えのお客様が集まられていることに、何か背景はあるのでしょうか。

永松:私自身が、「自分はこうありたい」というビジョンを明確に持っているタイプですので、その価値観に共感してくださる方が多いのかもしれません。クワイエット・ラグジュアリーは、 "真の上質さ"を追求する考えであり、「他者にどう見られるか」ではなく「自分自身がどうありたいか」というスタンスですからね。

私が運営しているブランド「jg」(ジェイジー)の経営スタイルも関係していると思います。小規模のお店に、私自身がデザインした商品を並べて、ご予約のお客様おひとりおひとりに接客するというサロン形式をとっています。
アイテムはもちろん、お店の内装や接客など、すべてに私の想いが色濃く反映されていますので、私自身に何かしらのシンパシーを感じてくださっている方が多くご来店されます。

あとは、ジュエリーというアイテムそのものの特性も、クワイエット・ラグジュアリーとの相性が良いのだと思います。
ジュエリーはその場限りのアイテムではなく、長く使っていけるものです。そして何より、"本物"の宝石だけが持つパワーがあります。
そんな本物の魅力を、長い年月をともに過ごすことで感じていくジュエリーは、やはり本質的な品格を追求する、クワイエット・ラグジュアリーの考えにとても合っているのではないでしょうか。

ジュエリーは一日にしてならず。時間をかけて、輝きを自分のものに

――これまでジュエリーにあまり馴染みのなかった方も、この機会に興味を持たれるかもしれません。そんな方に「これだけは知っておいてほしい」という言葉はありますか?

永松:まずは、本物の持つパワーを一度体験してみることですね。宝石は朽ちることがなく、特にダイヤモンドは一番硬いので傷つくこともほとんどありません。そういった本物にしか宿らない美しさや、肌で感じる魅力、輝きというものがあります。

たとえばネックレスにしても、ただ安さで選ぶのであれば、わざわざ数万円、数十万円するものを買わなくても、雑貨屋さんに行けば数千円で手に入ります。でも毎日使っていて心がときめくのは、ダイヤモンドがあしらわれた本物の輝きを放つネックレスのほうだと思います。

過去に著書『後天性美女』で「ジュエリーは"必要な無駄"である」と書いたことがあるのですが、今もその考えは変わっていません。
ジュエリーが無くても人は問題なく生きていけますが、日々の生活にジュエリーを取り入れることによって人生が煌びやかになります。それはやはり、本物のパワーだからこそ得られるものです。

――初めてジュエリーを買う方が、"本物の輝き"を実感するには、どのようなアイテムから始めればよいでしょうか。

永松:アイテム選びの点でいえば、初めての方はダイヤモンドが使われているシンプルなものから始められるのをおすすめします。色石(いろいし)ですと、合わせる服やシチュエーションが少し限られてきますから。毎日つけられるようなものを選ぶといいでしょう。

ただ、それ以上に大事なことは「ご自身に似合うかどうか」。つまり、ご自身の美しさを引き出してくれるデザインであるかどうか、です。
つい忘れがちになるかもしれませんが、ジュエリーは主役ではありません。あくまでも主役はご自身。つけている女性の美しさを引き出すのがジュエリーの役割なのです。
その日会った方に「そのジュエリー、素敵だね」ではなく、「そのジュエリー、似合っているね」「今日のあなたは、すごく綺麗だね」と言われれば合格です。

「自分に似合うものがわからない」「自分の好きなデザインと、人から"似合う"と言われるデザインが違う」といった方もいらっしゃると思います。そんなときは、ぜひお店で相談してみてください。
ジュエリーショップのスタッフは、センスと知識を総動員して、さまざまな選択肢からお客様の美しさをもっとも引き出すアイテムを選ぶ、プロフェッショナルです。

私のお店にも「ジュエリーなんて買ったことないんだけど、始めてみたくて......」と、勇気を出してお問い合わせくださるお客様が多くいらっしゃいます。最初こそ、何もわからずにご不安だったかと思いますが、みなさま、今ではジュエリーの輝きをご自分のものになさっています。

――ジュエリーが似合う女性になるために必要なことを教えてください。

永松:毎日つけて、"その輝きを自分のものにしていく"ことです。そもそも、ジュエリーが似合わない女性なんていない、と私は思っています。
選び方さえ間違わなければ、そして輝きをきちんとご自分の一部にしていくことができれば、ジュエリーは女性の美しさを最大限に引き出してくれます。

そのために、まずはアイテム一つからでもチャレンジしてみることです。毎日の生活にジュエリーが入ってきて、初めて感じる気持ちや、今までとは違う気づきもあると思います。

また、大人の女性であれば、"5年ぐらい先の自分"に似合うアイテムを選んでみてください。今はちょっと背伸びしているように見えるジュエリーでも、毎日使って自分のものにしていくことで、ある日しっくりくるようになります。
「このジュエリーが似合う自分になろう!」と努力を続けて、自分を磨いていけるという意味でも、少し先の自分を想像してみるといいですよ。

「ジュエリーは一日にしてならず」です。付け焼き刃の美しさではなく、一日、一日の積み重ねが大切。自分によく馴染んだ宝石の輝きを使いこなすことが、本質的な品格を醸し出せる、大人の女性への第一歩だと思います。

"本物の輝き"を取り入れて、人生に彩りを

今回は、永松麗子さんに近年のラグジュアリートレンドとともに、ジュエリーを始める際のポイントをお話しいただきました。

「時間をかけて、本物にしか宿らない魅力を自分のものにしていく」といったジュエリーの本質は、まさに近年注目を浴びている"クワイエット・ラグジュアリー"と非常に近いと言えます。
これまでジュエリーを買われたことのない方や、ラグジュアリーな体験に馴染みがなかった方も、まずは一つのアイテムから始めてみませんか?
毎日身につけていれば、鏡のなかで、ジュエリーと調和した美しいあなたを発見する日がきっと訪れるはずです。

こちらの記事もぜひご覧ください。
「ジュエリーが似合わない女性なんていない」永松麗子さんに聞く、自分の輝かせ方【後編(全2回)】

(取材・文:城下透子)



profile

永松 麗子(ながまつ れいこ)

永松 麗子(ながまつ れいこ)

Diamondeyes Studio Co., Ltd. 代表取締役。ジュエリーブランド「jg」「jg Active」デザイナー。
広告業界に従事した後、1999年に地元・福岡でオリジナルブランド「jewel GLAMOUR」を設立。2003年に拠点を移してからは、20年にわたり東京でブランドを展開し続けている。
2024年には"新たな喪服・ニューブラック"をコンセプトとするアパレルブランド「MO//REI」をローンチ予定。
2023年に実施したスイス・パーフェクションとのコラボイベントをはじめ、ジュエリーにとどまらず、女性の"美"を引き出すための活動を精力的に行っている。

公式Webサイト:https://jg1999.jp/
オフィシャルブログ:https://ameblo.jp/diamondeyes/
Instagram:https://www.instagram.com/jg_reiko/
Instagram:https://www.instagram.com/MO__REI/

※掲載している情報は、記事公開時点のものです。
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